研修について

プログラム紹介

近年、薬剤耐性菌やCOVID-19などの感染症に関する重要な医学的問題が立ちはだかっておりますが、臨床感染症センターの専門性は、あらゆる感染症の診断と治療を行うことです。感染症は微生物が起こす疾患ですので、ある特定の微生物に限らず、ウイルスから寄生虫まであらゆる微生物が原因となる、全ての臓器の感染症を対象としています。

慶應義塾大学病院臨床感染症センターでは、あらゆる感染症が疑われる患者さんにおいて、まず感染症なのか非感染症なのか、感染症であるならば原因微生物は何か、どのような抗微生物薬を使用するのが適切か、さらにその感染症を他者へ拡げないためにはどうしたらよいか、などの方針を決定します。感染症は人と微生物との関わりにより生じ、人と人との関わりで拡大する疾患であり、その問題解決には微生物の視点、人の視点、社会の視点と様々な視点が必要です。

臨床感染症センターでは、感染制御部と連携し、感染症診療および感染対策を行える、専門家の育成を行なっております。年間のコンサルト件数は約1300件であり、全ての診療科からの相談に対応する臓器横断的専門医を養成します。上記のような様々な視点をもち、さらに臨床での疑問を基礎研究やトランスレーショナル研究、臨床研究などで解決できる、リサーチマインドも涵養します。幅広い視野をもった、世界で活躍できる人材育成を行うことを目指しております。

これらの目標を達成するために、募集する人材については、一般的な内科、小児科について既に履修されていることが望ましいです。初期研修が修了したのみでなく、数年の内科、小児科などの研修を行なっている方を採用します。具体的には一度見学に来ていただいたときに、ご相談いたします。